薬剤耐性白血病細胞株に強発現する遺伝子(cDNA)を元に、Rapid Amplification of cDNA Ends(RACE)法を用いその遺伝子の5'端および3'端の塩基配列を決定した。約四千塩基よるなる遺伝子であり、また遺伝子バンクを通じての検索では類似遺伝子はみられなかった。さらに357塩基のcoding regionを同定した。 機能および薬剤耐性との関連性を推定する目的にて、RT-PCR法を用い同遺伝子の発現量を検討した。正常血液細胞はごく僅かの発現であり、白血病細胞、白血病細胞株で順に発現量の増加が認められた。以上の点より、同遺伝子は薬剤耐性あるいは細胞増殖に関与していると考えられた。 現在coding region部位の遺伝子導入およびその機能解析を計画中である。
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