研究概要 |
研究目的 遺伝性ムコ多糖症に対する安全で有効な治療法の開発を目的として、本症の分子病態解析を行う。本研究においては原因酵素であるsulfatase蛋白質の三次元構造を解析し、構造と機能の関連性および遺伝子変異と臨床表現型との相関性を明らかにする。 研究結果 (1)ムコ多糖症IVA型原因酵素GALNSについて、common mutation D60Nを含む4種類のmild変異発現ベクターを作成し、CHO細胞にtransfectionした。得られた変異酵素をWestern blot,Km,熱安定性から性状を解析した。先の研究にて構築したGALNS構造モデルから構造的変化を調べると、mild変異酵素蛋白質は立体構造上で大きな変化を示さず、従って機能が不完全ながら保持されていることが明らかとなった。 (2)ムコ多糖症II型原因酵素IDSについて、18種類の変異発現ベクターを作成し、CHO細胞にtransfectionしてstable発現系を作成中である。またIDS酵素蛋白質についても構造モデルを構築して、構造と機能解析に取り組みつつある。
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