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2001 年度 実績報告書

心発生の動脈幹分割におけるPAX3の分子生物学的調節に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12670746
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

藤野 英俊  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (40209078)

研究分担者 中川 雅生  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (40188909)
キーワードPAX3 / Sox4 / bis-diamine / 心発生 / 動脈幹分割 / RT-PCR法 / 神経堤細胞
研究概要

PAX3 knock outであるSplotchマウスは、色素異常など神経堤細胞の障害による表現形と、ホモ接合体では胎仔に心奇形として総動脈幹違残がみられembryo lethalである。一方、bisdiamineは妊娠ラットに投与した場合、胎仔にSplotchマウスと同様な円錐動脈幹奇形を誘発することが知られている。本研究では心発生過程における動脈幹分割に際しPAX3の関与を明らかにする目的で計画し、昨年度はRT-PCR法を用いてPAX3のmRNA発現を検討し、また神経管閉鎖機転に関与する数種類の転写因子に関してbis-diamineの影響を明らかにした。本年度は引き続き心発生に関連する転写因子の発現をRT-PCR法により半定量的に検討し、Sox4について正常とbis-diamine投与マウスを比較した。Sox4はSry-box familyの転写因子で、心臓ではマウスにおいて流出路と房室間の心内膜床に限局して発現し、そのknock outでは半月弁の異常や漏斗部心室中隔欠損、総動脈幹遺残が認められる。正常マウスの心臓では、Sox4は胎生10.5日から発現して11.5日に最高となり13.5日にかけて減弱したが、bis-diamine投与マウスでは胎生11.5日に一過性の発現を認めたのみであった。中枢神経系においては、正常マウスで胎生8.5日より発現して11.5日に最高となるが、投与マウスでは11.5日の発現量が減弱していた。これらから、Sox4はbis-diamine投与によって心臓および中枢神経の両者で発現が減弱しており、心発生においてSox4は神経堤細胞の心臓への移動と動脈幹における血管平滑筋への分化に関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Masao Nakagawa: "Bernard-Soulier syndrome associated with 22q11.2 microdeletion"Am J Med Genet. 99. 286-288 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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