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2000 年度 実績報告書

水痘帯状疱疹ウイルスワクチン株とその親株の糖蛋白における遺伝子配列相違とその意義

研究課題

研究課題/領域番号 12670795
研究機関川崎医科大学

研究代表者

寺田 喜平  川崎医科大学, 医学部, 講師 (50172094)

キーワード水痘ワクチン / 糖蛋白 / 水痘帯状疱疹ウイルス / シークエンス
研究概要

水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)のエンベロープに存在する糖蛋白はVZVが細胞に侵入していく過程において、細胞のレセプターに接着するリガンドとして重要なところである。また感染細胞表面に糖蛋白が表出され、これに対する細胞性免疫や中和抗体が産生されることが判明している。このことから、この糖蛋白に注目して、水痘ワクチンOka株とその親株(野生株)における糖蛋白の遺伝子シークエンスを比較し、ワクチン弱毒化の分子学的な機序や免疫原性が保持されている理由を検討する目的で、今回の研究を行った。
水痘ワクチン株は市販のワクチンを用い、親株は阪大微研高橋教授から頂いた。英国野生株のDumas株をもとにPCRプライマーを作成、PCR産物を精製後autosequenserで分析する直接シークエンシングを行った。糖蛋白はgpE(ORF68)、gpB(ORF31)、gpH(ORF37)、gpI(ORF67)、gpC(ORF14)、gpL(ORF60)、gpKORF5)についてエクソン部分のシークエンス分析を行った。
結果はgpE(ORF68)、gpB(ORF31)、gpH(ORF37)、gpI(ORF67)、gpL(ORF60)、gpKORF5)についてはOka株とその親株との間に変異は認めなかった。糖蛋白の中でもっとも多いgE、2番目に多いgB、3番目に多いgHなど免疫学的に大切な部位については変異なく保持されていた。これがワクチンの免疫原性における有効性を保持していると考えられた。またウイルスの複製に必要と考えられているgEとgIも変異なく保たれていた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Terada K, et al: "Testing for rubella specific IgG in urine."Pediatr Infect Dis J. 19. 104-108 (2000)

  • [文献書誌] Terada K, et al: "Low induction of varicella-zoster virus specific secretory IgA antibody after vaccination."J Med Virol. 62. 46-51 (2000)

  • [文献書誌] Terada K, et al: "Is oral tolerance therapy for hemophilia with inhibitors possible?"Vox Sag. (in press).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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