研究課題/領域番号 |
12670821
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
堀川 達弥 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (00173633)
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研究分担者 |
荒木 敬司 神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (10294224)
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キーワード | 白斑 / メラノサイト / 細胞遊走 / メラノソーム / 細胞骨格 / メラノーマ / IL-12 / 白皮症 |
研究概要 |
臨床的には白皮症であるHermansky-Pudlak症候群においてメラノソームの遊走の阻害による巨大メラノソームがあること、このphenotypeはHPS-1geneのheterozygousな変異によることを示した(文献3)。本遺伝子変異のあるメラノサイトの培養に成功した。またメラノソーム遊走の際に重要であると考えられるライソゾーム上のタンパクRab3AおよびRabphillinがメラノソームに存在し、その制御をしているRabGDIは細胞質内に存在することを示した(文献4)。これらのことより、メラノサイトの細胞内でのメラノソーム遊走には様々な蛋白が関連していることが示された。一方、脱リン酸酵素の一つであるSHP-2が細胞骨格形成や細胞遊走に重要であることをdominant negative mutantを用いて検討、証明した(文献1)。これらのことよりSHP-2などの細胞内刺激伝達系を変化させることによりメラノサイトの遊走を制御できる可能性が示唆された。一方、メラノーマ担癌マウスではIL-12とIL-18がメラノーマ拒絶において相乗効果を示すことをI1-12transfectantおよびIL-18のin vivo投与によって示した(文献2)。IL-12をtransfectしたB-16melanomaではCD4+T細胞をin vivoにおいて除去することによって白斑が発生し、またmelanomaの縮小・消退が見られることを示した(文献6)。このeffector細胞はCD8+T細胞であり毛包およびmelanomaに浸潤しているのが観察された。このようにマウスにおいて実験的白斑のモデルを作成した。
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