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2002 年度 実績報告書

神経原性角化異常症の病態解明と疾患概念の確立

研究課題

研究課題/領域番号 12670842
研究機関日本大学

研究代表者

鈴木 啓之  日本大学, 医学部, 教授 (40059473)

キーワード神経原生 / 角化異常症 / メルケル細胞 / 神経線維 / メルケル細胞癌 / 毛包系腫瘍 / サイトケラチン20 / PGP9.5
研究概要

平成14年度は、皮膚の角化性腫瘍における1)メルケル細胞の存在と2)メルケル細胞に随伴する神経線維につき検討した。試料は皮膚生検し得た各種角化性皮膚疾患につき、ルチン染色であるH&E染色とともに、メルケル細胞をサイトケラチン20、神経線維をPGP9.5,ランゲルハンス細胞をS100プロテインによる免疫染色で検討した。その結果、正常部皮膚では、表皮では球形のメルケル細胞が表皮突起先端に孤立散在性に認められ、神経線維の付着も認められた。一方、毛包ではメルケル細胞は膨大部に集簇し樹状細胞として認められる。神経線維の付着は不明瞭である。腫瘍群では毛包系腫瘍に樹状突起を伸ばしたメルケル細胞が集簇して認められるが、メルケル細胞への神経の付着ははっきりしない。ランゲルハンス細胞とメルケル細胞、神経線維との関係については、相関性がはっきりしなかった。これらの結果を踏まえて考察すると、1)表皮のメルケル細胞(サイトケラチン20陽性細胞)と毛包のそれとは、機能面で異なる可能性が推測される。たとえば前者は知覚受容細胞として、後者は神経分泌細胞として機能するなどの可能性である。2)神経原性の角化異常症は、神経線維それ自体の分泌刺激によるのか、メルケル細胞由来の神経内分泌物質を介して生じ、増殖するのかなどの問題点が生じてきた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 鈴木啓之: "メルケル細胞とメルケル細胞癌の概説"日本皮膚科学会雑誌. 112(13). 1697-1699 (2002)

  • [文献書誌] 倉片長門, 鈴木啓之: "鶏眼、べんち腫"皮膚科の臨床. 44(11). 1296-1301 (2002)

  • [文献書誌] Haga, R, Suzuki, H: "Tinea capitis due to Microsporum gypseum"European Journal of Dermatology. 12(4). 367-368 (2002)

  • [文献書誌] Ikeda, E, Suzuki, H, et al.: "Mast cells in pseudo-Kaposi's sarcoma"Euro Acad Dematol Venereol. 15. (2002)

  • [文献書誌] 花井 博, 鈴木啓之ほか: "調理師用白衣の抗菌剤による接触皮膚炎"細胞. 34(12). 487-489 (2002)

  • [文献書誌] 鈴木啓之, 萱島研一, 小野友道: "メルケル細胞癌 最新皮膚科学大系13巻 神経系腫瘍 間葉系腫瘍"中山書店. 7 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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