研究課題/領域番号 |
12670850
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
橋本 学 秋田大学, 医学部, 助教授 (40156295)
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研究分担者 |
佐々木 昌博 秋田大学, 医学部, 講師 (20221278)
渡辺 磨 秋田大学, 医学部, 助手 (90261669)
石山 公一 秋田大学, 医学部, 助手 (90344762)
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キーワード | 喫煙 / 肺 / CT |
研究概要 |
男性9名、女性6名(平均年齢26歳)の肺野濃度の状態を上・中・下肺野と横隔膜直上のレベルで腹臥位、背臥位でそれぞれ呼気・吸気で検討した。呼吸・体位に関わらず肺野濃度は加重部で最もCT値が高く、非加重部で低かった。また、下肺野で最も肺野濃度が高い傾向にあった。これらの値に明らかな性差はなく、若年成人の肺野CT値に差がないことがわかった。また、体位によらず加重部位でCT値が高く、重力効果による変化であることがわかったが、背臥位での検討がより重力効果が明瞭であることが証明され、今回検討する喫煙による肺野濃度評価には背臥位CTのみで評価しても問題ないと考えられた。また、air trapping(AT)は67%で観察され、体位に関わらず加重部位に出現した。体位変換で消失し、肺野面積に対する割合も平均8%であった。これら症例にも明らかな性差はなかった。また、ATの出現に関し体型と呼吸による肺野面積に相関があるかも検討した。対象を男女それぞれ10名(平均年齢26歳)にして検討した。その結果、肺野面積が呼気で減少傾向が高度なほど、またBMI indexが高いほどATが出現しやすいことがわかった(有意差あり)。 臨床症例で喫煙・非喫煙症例でCT画像、肺機能検査との対比を14年度まででそれぞれ20症例、計40症例ほど試行している。今年度中にさらに症例追加している。喫煙症例では肺野濃度が全体に低く、正常例で観察される重力効果がみられない傾向にあるようである。また、ATの出現頻度も低いようである。非喫煙例では肺野濃度は若年正常症例と大きな差がないようである。現在までのところ、早期の喫煙による肺野変化は濃度低下と重力効果の消失と考えている。呼吸機能検査との対比を含め画像解析を十分施行していないが、来年度中(15年度)には結果をまとめ報告するのみである。
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