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2000 年度 実績報告書

転移性骨腫瘍による疼痛の緩和と病巣抑制のための放射性医薬品の開発

研究課題

研究課題/領域番号 12670860
研究機関金沢大学

研究代表者

安東 醇  金沢大学, 医学部, 教授 (50019915)

研究分担者 辻 志郎  金沢大学, 医学部, 助教授 (70227388)
天野 良平  金沢大学, 医学部, 教授 (30111769)
高山 輝彦  金沢大学, 医学部, 教授 (20171556)
鷲山 幸信  金沢大学, 医学部, 助手 (80313675)
小野口 昌久  金沢大学, 医学部, 助手 (30283120)
キーワード転移性骨腫瘍 / 疼痛緩和剤 / ルテチウム-177 / EDTMP / ストロンチウム-89 / オートラジオグラム
研究概要

転移性骨腫瘍はしばしば激烈な疼痛を伴い、鎮痛剤などで痛みをコントロールすることが出来ない症例もある。その場合に、鎮痛剤として放射性医薬品が有望視されている。この研究では、転移性骨腫瘍による疼痛の緩和剤として現在米国等で使用されている^<89>SrCl_2と我々の研究室で研究している^<177>Lu-EDTMPを体内分布と骨のオートラジオグラムによって比較した。
(1)体内分布実験ではラットに^<85>SrCl_2を静注し、その5時間後に^<177>Lu-EDTMPを同様に静注した。その後血液と臓器組織を摘出し、減衰法を利用して^<177>Luと^<85>Srを分別測定した。この測定値から各々の核種のラット1匹あたりの投与量を100%とした場合の臓器組織1gあたりへの取込率を求めた。
(2)オートラジオグラム実験ではラットに^<177>Lu-EDTMPまたは^<85>SrCl_2を単独投与した後、大腿骨等を摘出し、70〜100μmの切片としてオートラジオグラムを作成した。さらに骨折部位をもったラットに^<177>Lu-EDTMPを投与し、上記同様にオートラジオグラムを作成した。
体内分布実験より、^<177>Lu-EDTMPは^<85>SrCl_2に比較して骨取込はやや少ないが、両者は全体的に非常によく似た臓器組織取込を示すことがわかった。オートラジオグラムから両化合物の骨取込は骨端部に集中し、両者は非常によく類似していた。^<177>Lu-EDTMPは正常骨に比べ骨折部位へ強い集積が見られた。
以上より、^<177>Lu-EDTMPは転移性骨腫瘍による疼痛の緩和剤として使用されている^<89>SrCl_2よりも骨取込はやや少ないが、全体的に^<89>SrCl_2に非常に類似した生物学的性質を示すことがわかった。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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