研究分担者 |
加藤 博和 岡山大学, 医学部, 教授 (60127511)
北垣 一 島根医科大学, 医学部, 教授 (10234238)
内田 伸恵 島根医科大学, 医学部, 助教授 (80304260)
杉村 和朗 神戸大学, 医学部, 教授 (00136384)
黒田 輝 東海大学, 工学部, 講師 (70205243)
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研究概要 |
高速温度分布計測ソフト開発のための基礎検討として、以前の研究で開発した温度シフト計測シークエンスを使用し、温度計測間隔と測定結果の安定性の関係を調べた。使用装置はMagnetom Open Viva 0.2T。使用シークエンスではreference phantomを使用したcalibrationにより磁場の変動を補正する方法を用い、reference phantomの信号を画像にマスクをかけることによって検出し、位相変化を計算、画像全体の位相を補正し、温度変化を計算した。温度変化がない場合の画像の信号強度を2000とし、1度の温度変化が信号強度50になるように設定。TR=42,TE=17,flip angle=60,thickness=5mm,FOV=180mm,scan time 13sec.とした。測定対象となるphantomとしては4.5mM CuSO_4 solutionを用い、microwaveにより80sec.加熱後に温度低下を温度計測シークエンスで、測定。温度計による測定値と対比した。この時計測間隔を17sec.,45sec.,75sec.と変化させ、信号強度と温度変化の相関について調べた。 それぞれの結果について相関係数を求めたが、計測間隔17sec.ではγ=0.05879,45sec.ではγ=0.0235,75sec.ではγ=0.20967であり、統計学的には有意な相関が認められなかったが、測定間隔を十分とったほうが安定した結果が得られる傾向が認められた。これは測定に伴う磁場の変動による誤差により、正確な温度測定ができなかったことが理由として考えられ、測定の高速化,さらには三次元温度測定のためには、磁場の変動による影響が少ない温度計測シークエンスの開発が望まれ、引き続き課題として検討すべきと考えられた。
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