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2001 年度 実績報告書

フラクタル次元の拡張とコンピュータによる高分解能X線CT画像診断支援への応用

研究課題

研究課題/領域番号 12670875
研究機関山口大学

研究代表者

木戸 尚治  山口大学, 工学部, 教授 (90314814)

研究分担者 松永 尚文  山口大学, 医学部, 教授 (40157334)
松本 常男  山口大学, 医学部, 助教授 (70116755)
キーワードフラクタル / CT / コンピュータ / 診断支援 / 肺癌
研究概要

「目的・意義」拡張されたフラクタル次元を用いて,コンピュータによりCT検診で大量に検出される肺瘤陰影の特徴を解析して定量的で客観的な情報を提供することにより,読影する医師の負担を軽減し診断精度を向上させることを目的とする.昨年の研究では,肺腫瘤を鑑別するためフラクタル解析による辺縁構造の形態情報の定量化を試みたが,本年はこの成果を生かすべく,胸部高分解能CT画像から小型肺腫瘤を抽出する手法の開発を行なった.
「方法・結果」腫瘤領域の抽出は四段階の処理で構成される.第一段階では腫瘤を含む関心領域を設定し,第二段階では固定しきい値とクラスタリング手法を用いた二値化処理による胸壁や血管を含む大まかな腫瘤領域の抽出を行い,第三段階ではテンプレートマッチング手法を用いた胸壁の除去処理を行なった.最後に,第四段階では距離変換を用いた血管除去処理を行った.以上の処理により得られた結果を抽出された腫瘤領域とした.146症例の肺腫瘤(悪性86症例,良性60症例)に対する評価では,110症例が成功であった.特にすりガラス陰影を含む94症例においては,75症例が成功と判断された.失敗した36症例は,胸壁除去処理段階での失敗が16症例,血管除去処理段階での失敗が16症例であった.
「まとめ(展望)」本手法を用いることにより,胸部高分解能CT画像からの,肺腫瘤の抽出が可能であり,フラクタル次元の測定のプログラムにより特徴の解析が可能である.現在マルチフラクタルを用いたプログラムの開発を進めている.またコンピュータに詳しくない医師でも操作が可能なグラフィカルユーザインターフェースを備えたコンピュータ支援診断用サーバを医学部放射線科の画像LANに設置すべく準備を進めている.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shoji Kido: "Volumetric Segmentation of Small Pulmonary Nodules on Three-dimensional Thin-section Computed Tomography"Radiology. 221. 204-205 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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