研究概要 |
MRIで得られる脳循環諸量の絶対値の測定を行うには,MRIの撮像パラメータや造影剤の投与法,投与量の最適化を行い,適切な解析法を決定し,解析ソフトを作成する必要がある.また,既存の検査法と比べて,その有用性を検討する必要がある.本研究ではこれらについて研究を行った. 以下に,研究経過及び研究成果等を示す. 1.MRIの撮像パラメータや造影剤の投与法や投与量の最適化を行い,適切な解析法を決定し解析ソフトを作成した.(樋渡昭雄,三原 太ら.日医放会務61:369,2001) 2.「慢性期虚血性血管障害におけるMRIとPETによる平均通過時間(MTT)の対比研究」を行った。MR灌流画像で得られる平均通過時間は,PETで得られる平均通過時間と良い相関を示し,脳灌流圧の指標となり得ることが判明し報告した.(三原 太.INNERVISION 17:67,2002) 3.また,MR潜流画像で得られる平均通過時間(MTT)は,PETで得られる脳血流量,血管反応性,酸素摂取率とよい相関を示し,MR灌流画像で得られる平均通過時間の有用性を報告した. (Mihara F.Magn Reson Imaging 21:33,2003) 4.「慢性期虚血性血管障害におけるMRIとPETによる脳血流量(CBF)の対比研究」を行った.MR灌流画像で得られる能血流量の左右大脳半球比は,PETで得られる脳血流量の左右大脳半球比と良い相関を示し,脳血流量指標となり得ることが判明し報告した. (Mihara F.Neuroreport 14:725,2003) 5.また,脳血流量(CBF)絶対値の測定ではMR灌流画像の測定値はPETよりもやや過大評価する傾向があるが良い相関を示すことが判明し報告した.(Kaneko K.Academic Radiol 2004,in press)
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