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2001 年度 実績報告書

肝硬変による脾機能亢進に対する脾臓照射の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12670898
研究機関大阪市立大学

研究代表者

福田 晴行  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (10295686)

研究分担者 山田 龍作  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90047085)
細野 雅子  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00315988)
キーワード脾機能亢進症 / 肝硬変 / 放射線療法 / ラット
研究概要

1 脾臓への放射線照射による血小板数、白血球数の長期の変動の有無を見るために、7週令雄ラットの脾臓に250KV X線を一回照射し、経時的に採血により検討を行なった。線量は、8Gy、10Gy、15Gyで、各群n=6。血小板数は、照射1週間後には8、10、15Gy群で、それぞれ、+13%、+15%、+20%増加した。8Gy群では2週間で、10Gy群では4週間で、照射前の血小板数に戻ったが、15Gy群では4週間経過しても増加を維持していた。白血球数はいずれの照射群でも、照射後2日目で約60%の減少を認めたが、1週間後には照射前の値に戻った。
2 脾臓への放射線照射による脾臓の組織学的変化を見るために、7週令雄ラットの脾臓に250KV X線を一回照射した。線量は、8Gy、10Gy、15Gyで、照射翌日、2週間後、4週間後に脾臓の組織学的変化を検討した(各群n=3)。照射翌日には全ての群でmarginal zoneの縮小が認められ、相対的に脾索が目立った。また、脾索にpoolされている白血球の著明な減少がみられた。線量の多い群ほど、これらの変化は大きかった。照射2週間後では、全ての群で脾臓のmarginal zoneは照射前の正常脾臓と同程度まで回復、あるいはそれ以上に過形成であった。照射4週間後でも、全ての群でmarginal zoneは過形成であった。また、照射2週間後で脾臓には繊維化はほとんど認めなかったが、照射4週間後では10Gy群と15Gy群で脾臓全域に渡る繊維化が認められ、15Gy群の方が程度が高度であった。Marginal zoneの過形成と、繊維化の影響で、赤脾髄の占める割合は縮小していた。赤脾髄の縮小と血板の増加とは、関連があるように思われるので、今後、さらに検討を行なう。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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