研究課題/領域番号 |
12670900
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
阪口 昇二 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (00316077)
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研究分担者 |
打田 日出夫 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90028481)
吉川 公彦 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (10161506)
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キーワード | ステントグラフト / 腹部大動脈瘤 / 動物実験 / IVR / Y字グラフト / PTFE |
研究概要 |
【目的】イントロデューサーの径をより細くして、比較的簡便に行える留置法の開発を目的に、両側の大腿動脈から、2本のPTFE covered Z-stentを両側腸骨動脈から大動脈内に並列に留置する方法を考案したが、そのステントグラフトの適性径をモデルを用い検討した。 【方法】内径11mmのビニールチューブを用い数種類の径のPTFE covered Z-stentを挿入し肉眼的にそれぞれのステントグラフトの間隙、ステントグラフトと血管モデルとの間隙を調べた。またステントグラフトの遠位端を屈曲させることによりステントグラフト中枢側の密着性がどのように変化するのかを調べた。 【結果と考察】理論上は血管径の0.82倍径のステントグラフトを用いれば血管内の間隙が満たされるのであるが(1)グラフト材質のたわみ、(2)ステント自体が十分に拡張しない、(3)血管自体が正円形でない等の理由により11mm径の血管モデル内に径9mm(径比0.82)のステントグラフト2本を並列留置しても僅かに間隙が見られた。このことより実際には0.9倍程度のステントグラフトが望ましいと考えられた。また遠位部の屈曲が強いとステント自体が変型し、十分に拡張しないことがあり中枢側の密着度に影響する。これらの対応策として(1)ステントグラフト中枢側の径を更に大きくする、(2)ステントグラフトの長さを十分にとり、ステントの変形を抑える。(3)グラフト中枢部の材質を厚くする、またはスポンジのようなもので間隙を埋める、(4)中枢側に別なステントを予め留置し、中枢側の実質的な径を縮小させる等が考えられる。(1)についてはイントロデューサーの径を大きくさせるため(2)-(4)の方法を検討している。
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