研究分担者 |
西田 秀美 久留米大学, 医学部, 講師 (50180617)
山名 秀明 久留米大学, 医学部, 教授 (30140669)
寺崎 洋 久留米大学, 医学部, 助手 (30268891)
早渕 尚文 久留米大学, 医学部, 教授 (20108731)
藤本 公則 久留米大学, 医学部, 講師 (00199366)
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研究概要 |
原発性肺癌を2群(non-small cell carcinoma, small cell carcinoma)に分けて、Tl-201 single photon emission tomography(SPECT)を施行した。対象は、non-small cell carcinoma52例、small cell carcinoma8例であった。年齢は、35歳ー85歳で、平均67歳であった。性別の内訳は、男性50例、女性10例であった。細胞増殖機能を調べるために、monoclonal antibody MIB-1を用いた。結果は、Tl-201 SPECTデータより、tumorへの集積部位と反体側の関心領域比から、後期に収集したTl-201 SPECTデータ比(Delayed Tl-201 index)の統計学的有意差を認めた。また、MIB-1 cell proliferation ratioはnon-smallとsmallの間に有意差を認めた。しかし、Delayed Tl-201 indexとMIB-1 cell proliferation ratioは、small cell carcinomaで相関し、non-small cell carcinomaでは相関が見られなかった。このことより、この核医学トレーサ(Tl-201)は、small cell lung carcinomaのcell proliferationを評価するのに役立つことがわかった。p原発性肺癌を核医学トレーサTl-201でなくて、Tc-99m Sestamibiをnon-small cell carcinomaの手術対象患者20名に施行し、現在mdr-1 gene product, MRP, LRP, p-53, MAP kinesis(cell proliferation)の病理組織染色を行っている。この結果を本年度内に評価する。甲状腺癌における核医学トレーサの解析を行うために、26名のpapillary cell carcinomaの手術摘出標本の病理組織染色を原発性肺癌に用いている染色法と同様に行っている。これらの結果を統計ソフトを用いて本年度中に解析を行う。この結果に対して、特にp-53とm dr-1 gene, MRP, LRPとの関係に言及する。また、前回Tl-201にて用いたMIB-1Abより新しい細胞増殖機能評価法であるMAP kinesisの評価を行う。
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