研究課題/領域番号 |
12670916
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
荻野 孝史 国立精神・神経センター, 神経研究所・診断研究部, 室長 (50185526)
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研究分担者 |
中村 俊 国立精神・神経センター, 神経研究所・診断研究部, 部長 (00134619)
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キーワード | 脳機能画像法 / デオキシヘモグロビン / 初期応答 / initial dip / 負のBOLD効果 / 時間分解fMRI法 / EPI法 / fMRI法 |
研究概要 |
現在、脳の活動の画像化法として広く使われている脳機能画像(fMRI)法は、正のBOLD効果を観測、画像化したものである。しかしながら、MR信号変化(正のBOLD効果)の場所と神経活動の起こった場所との間の厳密な対応関係が確立しているわけではない。とりわけ、比較的大きな静脈におけるinflow効果や大きなdraining veinにおける正のBOLD効果の寄与が問題になる。 本研究では、脳賦活の早期に現われるデオキシヘモグロビンの増加現象、即ちinitial dip(負のBOLD効果)に基づくfMRI法を開発し、正のBOLD効果に基づくfMRI法の持つ問題点をすべて解決した、より神経活動に特異的な、しかも高空間分解能を持つ新しい脳機能画像法を確立することを目的にしている。 平成12年度の研究成果は、以下の通りである。 1)動物実験法の確立:NMR法を用いたラット脳の脳機能研究に不可欠なNMRプローブ内非磁性動物定位固定装置の作製および麻酔法を確立した。 2)RF検出コイル・プローブの作製:Bruker BIOSPEC 4.7 Tesla MR装置の高感度化に不可欠なラット大脳皮質用および脳深部用の高感度RF検出コイルの回路設計、製作を行った。ラット脳の面内分解能40-80umの高空間分解能MRI画像を高感度で得ることを可能とした。 3)超高速撮像法、EPI法:超高速撮像法のグラディエントエコー型およびスピンエコー型のEPIパルス系列を作成し、4.7テスラ高磁場でのEPI画像測定を行った。EPI画像処理ソフトウエアを作成し、Nyquist ghostのないEPI画像を得った。 4)時間分解fMRI法の開発を行った。
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