研究課題/領域番号 |
12670932
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
大森 晶夫 福井医科大学, 医学部, 講師 (80242593)
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研究分担者 |
米倉 義晴 福井医科大学, 医学部, 教授 (60135572)
山田 弘樹 福井医科大学, 医学部, 助手 (70252004)
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キーワード | 表情認知 / 感情 / fMRI / 扁桃体 / 精神分裂病 / SPM / 情報処理障害 |
研究概要 |
今年度は、右利き精神分裂疾病患者12人(男6人、女6人;平均年齢26.0±4.5歳)に対して前年度に健常成人で行ったのと同様の方法で感情認知課題遂行中のfunctional MRI(fMRI)を施行した。陽性と陰性の感情価弁別課題ともで対照課題の正解率は90%以上で、健常群と有意な差はなかった。陽性、陰性感情価弁別課題ともで対照課題と比較して、分裂病群の両側扁桃体は有意に賦活化していた。前年度に得た健常群のデータと比較すると、両課題また両側ともで分裂病群の扁桃体活性が強い傾向にあり、特に陽性感情価弁別課題において右扁桃体活性に統計学的有意差(p=0.010, corrected)を認めた。これら分裂病群での扁桃体過剰賦活により、分裂病患者では扁桃体のフィルター作用が障害されているために感情や表情に関する情報が氾濫し、不適切な感情表出、感情の制御障害、あるいは他人の感情の取り違いなどの精神症状が起こる可能性が示唆された。 ただし、扁桃体活性に絞った方法を用いているため、前頭前野などとの神経網の相互関連は検討できていない。次年度は3-Teslaの高磁場MR装置を用いて、感情を含む表情認知の際の扁桃体を中心とした神経網機能について検討する。
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