研究概要 |
1.AAP(acetaldehyde-amadori product)の作成のための予備的検討 Rabbit albuminまたはBSAをD-glucoseと種々の条件下で6〜8週間反応させた。この反応からアマドリ・プロダクトを生成するための条件として、(1)D-glucose濃度は0.5M(0.01M,0.1Mとの比較)以上は必要であること。(2)bufferはPBSでは反応が進まず、0.2M sodium phosphate bufferが適切であること。(3)フィルターにより除菌を行えば、長期にわたるincubationを行ってもコンタミネーションは起こさないこと。以上の三点が明らかにされた。 2.AAPの作成 以上の予備的検討をふまえて、下記の反応条件を設定した。 1)Rabbit albumin(RA)500mg,D-glucose 1.8g,0.2M sodium phosphate buffer total 10ml 2)BSA500mg,D-glucose 1.8g,0.2M sodium phosphate buffer total 10ml 上記1),2)をクリーンベンチ内でフィルターをかけ、無菌処理をした後、37℃で48時間インキュベートした。その後、透析を48時間行い、再度フィルターを使用して除菌した後、アセトアルデヒド400μlを加える。さらに37℃で10日間インキュベートし、RA-AAP,BSA-AAP候補物質を作成した。 候補物質をコーティングし、抗AGE抗体を一次抗体としてELISAを行ったところ、AGEの反応はほとんど認められなかった。すなわち、AGEの前駆物質であるアマドリ・プロダクトが含まれている可能性が高いと考えられた。 今後、この物質をウサギに免疫し、RA-AAP,BSA-AAPに対する抗体を作成する。
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