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2002 年度 実績報告書

脳血管内電極による頭蓋内脳波記録―非侵襲的な新しい脳波検査の有用性について

研究課題

研究課題/領域番号 12670965
研究機関久留米大学

研究代表者

石田 重信  久留米大学, 医学部, 講師 (30248405)

研究分担者 本岡 大道  久留米大学, 医学部, 助手 (10281536)
石橋 正敏  久留米大学, 医学部, 助教授 (20168256)
安陪 等思  久留米大学, 医学部, 講師 (90167940)
キーワードtemporal lobe epilepsy / presurgical extracranial study / intravascular electrode / EEG
研究概要

平成12年〜14度の間に6名の難治性側頭葉てんかん患者で脳血管内脳波記録を行った.本脳血管内電極による頭蓋内脳波記録は,棘孔を通り,側頭葉の下面を走行する中硬膜動脈に電極を留置することにより側頭葉下面より脳波を得ることが可能である.我々は,当初は頭蓋内に心臓用の電極や市販のガイドワイヤーを誘導して頭蓋内脳波を得ることに成功したが,それらは高価であったり,絶縁が不十分であったり,アーチファクトが強く出現したりで,恒常的に良好な脳波を得ることが出来なかった.そこで,(1)超選択的脳血管撮影または脳血管内治療用のマイクロカテーテルを誘導するのに十分なガイドワイヤーとしての性能を有す,(2)先端の電極と使用する部分を出来るだけ小さくする,(3)ガイドワイヤーの手元まで絶縁を施し,鰐口クリップでつかめるようにするという3点をコンセプトとして,電極として脳波を検出することが出来るマイクロガイドワイヤー(電極ワイヤー)を開発した.その結果,より安定した脳波記録が得られるようになった.その結果,頭皮上脳波では変化が全く認められず,さらに蝶形骨電極にさえ全く変化が認められなくても,血管内脳波ではてんかん原性焦点側から突発性異常波が頻回に出現し,蝶形骨誘導よりも鋭敏であることが明らかとなった.尚,血管内脳波の側方性は、後におこなった慢性硬膜下電極記録から同定されたてんかん原性焦点側,もしくは慢性硬膜下電極記録をスキップした症例では手術側とすべて一致していた.
以上のように,脳血管内脳波記録で推定されたてんかん原性焦点側とてんかん原性焦点は一致し,その信頼性は高いものと考えられ,実際の臨床でも用いる価値があることが示唆された.

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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