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2001 年度 実績報告書

遺伝子導入による血小板膜GPIb/IX複合体発現細胞の確立と機能解析への応用

研究課題

研究課題/領域番号 12670971
研究機関山形大学

研究代表者

林 朋博  山形大学, 医学部, 講師 (90228586)

キーワードBernard-Soulier症候群 / 先天性血小板機能異常症 / 血小板GPIb / IX複合体 / Leucine rich repeat / 遺伝子発現 / stable cell line
研究概要

先年、Bernard-Soulier症候群(BSS)患者2家系において見いだした新規の遺伝子異常が、BSS発症の原因となることを発現実験をとおして証明した。具体的には、GPIb/IX複合体を構成する3種類の遺伝子を発現プラスミドに組み込み、3種類の発現プラスミドを作成した。これに遺伝子変異を導入し、GPIb/IX複合体の発現量の変化を野生型と比較した。その結果、FACSおよび免疫染色で変異群において膜表面GPIb/IX複合体の発現量が著しく低下していることが確認された。
上記で作成した組み替えプラスミドをもちいてGPIb/IX複合体蛋白の構造-機能相関解明のための解析を施行中である。具体的には、GPIb/IX複合体に存在するleucine rich repeat(LRR)構造に着目し、GP構成蛋白の一つであるGPIbβ遺伝子のLRR構造をコードする部に変異を導入し、その結果もたらされる膜表面GPIb/IX複合体発現量の変化をFACSおよび免疫染色により解析した。GPIbβ LRR構造内のロイシン残基の変異はGPIb/IX複合体の発現量を低下させることが判明しており、この構造がGPIb/IX複合体形成過程に密接に関与する構造であることが判明した。さらに、血小板表面上の他の糖蛋白質(GP)の影響にとらわれない純粋な系でのGPIb/IX-フォンヴィレブランド因子(vWF)との反応の解析を可能にするため、上記で作成した組み替えプラスミドを利用しstable cell lineの確立に取り組んでいる。現時点ですでに何種類かのstable cell lineの作成を終えているが、これらのcell lineは培養を続けるとレセプターの発現量が極端に低くなることが認められており、尚しばらくの検討が必要と考える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hayashi T., Suzuki K.: "Molecular pathogenesis of Bernard-Soulier syndrome"Semin Thromb Hemost. 26. 53-60 (2000)

  • [文献書誌] Suzuki K., Hayashi T., Akiba J., et al.: "Successful intravenous interferon-b treatment for a chronic hepatitis C patient with Bernard-Soulier syndrome"Thromb Res. 100. 149-152 (2000)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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