研究課題/領域番号 |
12670990
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
藤村 欣吾 広島大学, 医学部, 教授 (80034114)
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研究分担者 |
下村 壮司 広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (20263741)
藤元 哲郎 広島大学, 医学部, 助教授 (00221549)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | 血小板 / GPV / フォンヴィルブランド因子受容体 / Two hybrid system / 情報伝達 / FBLP-1 / 細胞内ドメイン / フィラミン |
研究概要 |
血小板のフォンヴィルブランド因子に対するレセプターであるGPIb/V/IX複合体のサブユニットの一つであるGPVについて、血小板活性化における役割を明らかにするために、GPVの細胞内ドメインと結合する蛋白をBacteria及びYeast two hybrid systemを用いてスクリーニングを行った。ヒトとマウスのGPVではマウスの方がアミノ酸が8個余分に付加されており、マウスGPV由来の細胞内ドメインのcDNAからbait vectorを作成し、スクリーニングの結果、1つの陽性クローンを得、解析を行っている。またフォンヴィルブランド因子受容体であるGPIb/V/IX複合体の細胞内結合蛋白フィラミンBと相互作用する蛋白をyeast two hybrid systemを用いたスクリーニングで同定した。今回得られたクローンはフィラミンBの中央部分と相互作用し、cDNAの全長1360bp、374個のアミノ酸をコードする分子量約45kDaの蛋白で、N末にプロリンリッチドメイン、C末に2つのLIMドメインを持つZyxin、Paxillin類似の全く新しい蛋白であり、FBLP-1(Filamin Binding LIM Protein-1)と名付けた。Northern blot及びRT-PCRの結果、FBLP-1は種々の臓器や、血小板及び巨核球を含む多くの細胞に広く発現し、細胞内局在では、Spreadした細胞のFocal adhesionから伸びるストレスファイバーにそって存在し、フィラミンおよびアクチンとco-localizeしていた。またFBLP-1を過剰発現した細胞は発現していない細胞に比べよりspreadすることが観察された。従ってFBLP-1は細胞接着の制御に関わり、GPIb-IX-V複合体から細胞内へのシグナルが血小板活性化、粘着反応を引き起す過程で重要な役割を演じていると考えられた。
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