• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

発生工学動物を利用した腎Na-Clトランスポーター遺伝子機能及び発現解析

研究課題

研究課題/領域番号 12671020
研究機関東北大学

研究代表者

竹内 和久  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40260426)

研究分担者 伊藤 貞嘉  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40271613)
キーワードHFH-3 / 転写調節 / 腎曲尿細管
研究概要

ラットサイアザイド感受性Na-Clトランスポーター(TSC)は腎曲尿細管に局在するトランスポーターである。本年度はこのTSCの組織特異的発現機構について転写レベルでの解明を試みた。TSC遺伝子の転写調節領域(5'-FL/TSC)の約2kbをクローニングし、その細胞特異的転写活性をルシフェラーゼレポーター遺伝子アッセイにて検討した。その結果、この5'-FL/TSCは腎臓由来で、TSCを内因性に発現するHEK293細胞においてのみ転写活性が著明であることが明らかとなり、5'-FL/TSCは組織発現に関与する転写調節領域であることが判明した。この結果を踏まえ、この領域とLacZ遺伝子を融合したコンストラクトを作成して、これを用いてトランスジェニックラットを作成した。その結果、LacZ遺伝子産物であるβ-galactosidaseが腎曲尿細管に特異的に発現していることが明らかとなった。さらに、この転写機構にどのような転写調節因子が関与するかを検討した。我々は、TSC同様に腎曲尿細管に特異的に発現する転写因子のHFH-3に着目した。そして、deletion mutantsや核酸変異導入によって5'-FL/TSCの中にHFH-3結合領域を同定した。また、この領域はHFH-3過剰発現によって反応することを示した。さらに、ゲルシフトアッセイによって、in vitroに作成したHFH-3とこの5'-FL/TSC内のHFH-3結合配列は実際に特異的結合が見られることが明かとなった。以上の成果から、TSCの腎曲尿細管における特異的発現機構として、転写調節領域がそれを担っており、転写因子のHFH-3がその機構の一部に関与そていることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ikeda Y, 他: "Suppression of rat thromboxane synthase gene transcription by peroxisome proliferator activated-receptor(PPAR)-g in macrophages via an interaction of NF-E2 related factor 2."J.Biol.Chem.. 275. 33142-33150 (2000)

  • [文献書誌] Taniyama.Y. 他: "Loss of function by a mutation thiazide-sensitive Na-Cl cotransporter found in Gitelman's syndrome."Control and Diseases of Sodium Dependent Transporter Proteins and Ion Channels.. 1. 55-56 (2000)

  • [文献書誌] Taniyama.Y. 他: "Effect of steroid hormones on gene transcription of thiazide-sensitive Na-Cl cotransporter."Control and Diseases of Sodium Dependent Transporter Proteins and Ion Channels.. 1. 53-54 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2014-01-31  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi