ラット腎皮質より得られたNKCC(Na-K-2Cl cotransporter)及びNCCT(Na-Cl cotransporter)のvariant8種類のうち既知の4種類を除き、のこり4種類について部分的に塩基配列を決定後、5/6腎摘腎不全モデルラット腎における発現を検討した。しかし明かな変化を確認することは出来なかった。そこでNKCC、NCCTファミリーに共通する塩基配列を有する部分について9種類のdegenerate primerを設計し、それらを用いた7種類の組み合わせによるRNA-PCRを、正常ラット腎と5/6腎摘腎不全モデルラット腎について行った。両者を比較検討した結果差異が見られたバンドについて塩基配列を決定したところ、2種類のDNAフラグメントを見出した。これらは腎不全腎において発現が極めて増強されており、現在発現部位の同定のためRNA-PCR in situ hybridization法による検討を行っている。
|