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2001 年度 実績報告書

ユビキチン/プロテアソーム機能制御による甲状腺未分化癌の新たな治療法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12671088
研究機関鳥取大学

研究代表者

谷口 晋一  鳥取大学, 医学部, 助手 (30304207)

研究分担者 楢崎 晃史  鳥取大学, 医学部・付属病院, 医員
上田 昌彦  鳥取大学, 医学部・付属病院, 講師 (80283993)
久留 一郎  鳥取大学, 医学部, 助教授 (60211504)
キーワードユビキチン / プロテアソーム / 未分化癌 / プロテアソーム活性化因子
研究概要

昨年度の研究で未分化癌患者甲状腺組織には、正常組織に比較し、プロテアソームsubunitC1およびプロテアソーム活性化因子PA28γの発現増強が、とくに分化度が低く増殖能の高いと考えられる部位に確認された。さらに、未分化癌培養細胞(5CO : anaplastic thyroid cancer cell line)、分化型癌培養細胞(NPA, FRO ; thyroid papillary cancer)などでも、同様な結果が得られ、プロテアソーム発現が癌化および細胞増殖と強い関連があることが予測された。この結果に基づいて、癌培養細胞に対して、プロテアソーム阻害剤MG132,ラクタシスチンなどを作用させたところ、両者ともに有意に癌細胞増殖を抑制することができた。次に、未分化癌細胞株5COをもちいて、プロテアソーム活性化因子PA28γに対するantisense oligomer導入をおこない、プロテアソーム機能を千渉することにより癌細胞増殖が抑制できないか否かを検討したところ、予想に反して思ったような増殖抑制をかけることができなかった。antisense導入により、PA28γは約50%の発現抑制をかけることができたが、完全に発現を抑制する事は難しく、PA28γ単独でプロテアソーム活性を抑制することは困難と考えられた。昨年度ラット甲状腺細胞株よりクローニングに成功した、ユビキチン関連酵素群であるE2数種と、および、E1発現がプロテアソーム同様、増殖刺激に応じて強く誘導される事実が明らかとなっている。現在、増殖とリンクするユビキチン・プロテアソーム系の遺伝子を選択し、PA28γ以外にantisense strategyによって有効にプロテアソーム活性を抑制する方法を検討しており、プロテアソームαsubunitおよびE2が有望と考えられる。今後、このようなユビキチン化に必要な酵素群とプロテアソームunitを標的としてin vivoでの癌細胞増殖抑制効果を評価する予定である。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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