内因性PKC活性化脂質であるジアシルグリセロール(diacylglycerol;DG)によりPKC活性は調節されていることより、DGを代謝するジアシルグリセロールキナーゼ(diacylglycerol kinase;DGK)活性に注目し、その糖尿病状態におけるDGK活性の変異を明らかにすることを目的とした。 1)平成12年度には、正常対照およびストレプトゾトシン糖尿病ラットの糸球体PKC活性とDGK活性を測定し、PKC活性は糖尿病群で増強されていたが、DGK活性には差を認めなかった。現在、膜及び可溶性分画におけるDGK活性の測定を行っている。 2)SD系ラットの腎糸球体よりmRNAを精製し、random hexamer存在下にmRNAよりcDNA templateの作成した。その後、作成したdegenerative sense primer及びantisense primerを用い、PCRにて約500bpの腎特異的DGK関連core sequenceを得た。このcore sequenceを用い、現在第2次コロニーハイブリダイゼーションを行なっている。 3)DGKのregulatory resionにcycteine-rich domainを有することから、酸化ストレスによる活性の調節が考えられ、現在H202刺激によるDGK活性の測定も行っている。
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