研究概要 |
Differential Display法による新たな免疫寛容誘導物質の同定:異系マウス肝移植モデルでは,組織学的拒絶反応は移植後第2週をピークに自然消褪し,第6週以後に完全な免疫寛容が誘導される.今回,拒絶の最も強い第2週と免疫寛容が完成された第6週におけるそれぞれの移植肝からtotal RNAを採取し,differential display法により両者で異なるbandの検出を試みた.その結果,BamTVをアンカープライマーとして逆転写後,arbitrary primerによりPCRを行い両者を比較検討したところ,40kDaおよび75kDaに,第2週には認められず,第6週で出現する有意のバンドが確認された.現在,このバンドを抽出精製し,そのsequenceを解析中である.今後この免疫寛容誘導に重要と思われる新たな蛋白を同定し,投与実験を行う予定である.
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