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2000 年度 実績報告書

CEAを標的とした消化器癌に対する癌ワクチン療法の開発と臨床効果の機序解明

研究課題

研究課題/領域番号 12671252
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

谷村 弘  和歌山県立医科大学, 医学部・第2外科, 教授 (10026990)

研究分担者 内山 和久  和歌山県立医科大学, 医学部・第2外科, 講師 (80232867)
山上 裕機  和歌山県立医科大学, 医学部・集学的治療部, 助教授 (20191190)
キーワードCEAペプチド / 樹状細胞(DC) / CTL / ELISPOT法 / テトラマー
研究概要

HLA-A24結合性CEA epitope peptide(CEA652[9])を患者の単球よりIL-4とGM-CSFを用いて誘導したDCにpulseして投与する臨床試験を行い,その生体内免疫応答を以下の方法で解析した.
1.CTLの誘導能の変化
すなわち,ワクチン投与前後のPBMCを採取保存し,in vitroにてDCを用いた方法でCTLを誘導し,その誘導能の変化を比較検討した.その結果,6例中3例でワクチン投与後にCTLの誘導能が増強した.すなわち,ワクチン投与により,生体内でCEA特異的CTLが誘導されたことが示唆された.また,ワクチン投与患者から誘導したCTLはpeptideをパルスした標的細胞を特異的に認識するのみならず,内因性にCEAを産生する細胞をHLA-A24とCEAの発現に依存して認識することが明らかとなった.
2.ELISPOT法によるprecursor frequencyの変化
ワクチン投与前後のPBMCを採取し,そのPBMC中のprecursor frequencyをIFN-γの産生を指標としたELISPOT assayにて解析した結果,6例中2例でワクチン投与によりfrequencyが上昇した.
3.CEA tetramerによる解析
CEA tetramerがCEA特異的CTLを用いて使用できることを確認した上で,ワクチン投与患者のPBMCを用いて検討した結果,症例によってCEA特異的前駆体が上昇することが確認された.
以上より,DCを用いたCEA癌ワクチン療法にて生体内で抗CEA免疫応答が惹起されることが確認された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 松田健司 ら: "CEA由来抗原ペプチドを用いた癌ワクチン療法に関する基礎的研究とその臨床応用における免疫応答の解析"和歌山医学. 52(1). 67-76 (2001)

  • [文献書誌] 中森幹人 ら: "腫瘍特異的アプローチに基づいた大腸癌の新しい治療方法の開発"癌と化学療法. 27(14). 2209-2215 (2000)

  • [文献書誌] TAKUYA SUNO DA et al.: "In vitro Augumentation of Antitumor Effect in Combination with CAT-II and CODP for human Colorectal Cancer"Journal of Surgical Oncology. 73. 6-11 (2000)

  • [文献書誌] Tanaka H. et al.: "Mapping the HLA-A24_restricted T-cell epitope peptide from a tumour-associated antiger HER 21neu"Br.J Cancer. 84(1). 94-99 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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