研究概要 |
色素発現遺伝子を使用したベクターの経口投与における消化器での発現 方法)Beta-galactosidaseを含んだadenoviral vectorをH2ブロッカー投与後,全身麻酔下に開腹し,胃内及び小腸内に投与した.48時間後,肝,胃,上部小腸,下部小腸での発現をみた.さらに,gulutamic acid投与下での吸収,発現を比較した. 結果)肝でのBeta-galactosidaseの蛋白発現定量分析では,gulutamic acid下胃内投与,gulutamic acid下小腸投与,胃内投与,小腸投与の順に発現が高値であった. 臓器別では胃,肝臓,上部小腸,下部小腸の順に発現が高かった. 結語)以上より多く,adenoviral vectorの経口投与によってある程度の肝での発現がみられ,H2ブロッカーおよびgulutamic acid の併用によりさらに吸収,発現が増加した. adenoviral vectorの経口投与による肝への遺伝子deliveryの可能性が示唆された.
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