研究課題/領域番号 |
12671270
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
亀岡 信悟 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80101848)
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研究分担者 |
斎藤 登 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10225724)
板橋 道朗 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10193418)
瀬下 明良 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (00171348)
島田 和加子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20277172)
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キーワード | 肝転移 / 肺転移 / 接着分子 / 細胞外マトリックス / ラミニン / 転移モデル / 大腸癌 / 転移メカニズム |
研究概要 |
大腸癌肝転移機序の研究において(平成2〜11年度)は癌浸潤〜転移成立過程での癌細胞と細胞接着分子の関係に着目し、細胞外マトリックス構成成分であるlaminin、vitronectin、E-cadherinやこれらをリガンドとするintegrin、type IV collagen由来の尿中GGH(glucosyl-galactosyl-hydroxylysine)につき、転移能や悪性度評価の指標として臨床検体について検討し報告してきた。今回平成12年度より肺転移機序も含めたテーマに拡大し、12年度は肝・肺転移モデルにおける検討を開始した。これは大腸癌の予後を左右する肝や肺への転移形式が、肝→肺では解釈できない事例が多く、肝転移巣のコントロールだけを施行しても予後改善率低迷するからである。転移モデル作成にあたってはまずラット由来の大腸癌細胞を用い肝転移能を高め、次いで同じ株で肺生着能の獲得を目指した。最終的に肝・肺ともに生着転移能を獲得した細胞株を樹立し、盲腸への同所移植で肝転移形成を認めるモデルの完成に到った。各転移組織はH.E.染色のみならずlaminin、VEGF、TGF-β、MMP-2、MMP-9、β-catenin、TNF-αなどの免疫組織学的染色にて検索中である。次年度は肝転移巣をコントロールできれば肺転移巣成立まで生存させ得るので、その工夫に努力目標をおいている。
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