研究課題/領域番号 |
12671270
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
亀岡 信悟 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80101848)
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研究分担者 |
斎藤 登 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10225724)
板橋 道朗 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (10193418)
瀬下 明良 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (00171348)
島田 和加子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20277172)
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キーワード | 肝転移 / 肺転移 / 接着分子 / ラミニン / 転移モデル / 大腸癌 / ROC分析 / 遺伝子プロファイル |
研究概要 |
これまでの大腸癌転移メカニズムの研究において癌細胞と細胞接着分子との関連を中心に検討し、laminin、vitronectin、E-cadherin、β1-integrin、type IV collagen由来の尿中GGH(glucosyl-galactosyl-hydroxylysine)、さらにTGF-β、MMP-2、MMP-9、につき研究してきた.転移能や悪性度評価さらには予後予測因子としての意義を検討するため、この中で最も症例を追っているlamininについて術前血清値と術後3〜5年の予後を対比した.コントロール群は257.9±92.1、非肝転移大腸癌群585.2±252.5、同時性肝転移群644.4±292.9、異時性肝転移群695.6±255.2ng/mlであり、肝転移群と非肝転移群との間に有意差を認めた(p=0.0472).さらに予後においては生存群597.0±266.6、死亡群713.1±275.5ng/mlであり、明らかな有意差を認めた(p=0.0007). これをもとに生存と死亡の境界となるcut off値を求めるROC分析を行ったところ、530.0ng/mlが診断効率の上でも最適であることが判明した.よって術前値で530.0ng/ml以上の症例は予後不良となることが示唆された. 一方、肝・肺転移モデルにおける転移能の変化を細胞株で親株→転移株においてmacroarrayで検索開始した.どういう遺伝子プロファイル発現の変化を呈するか次年度は深く掘り下げたい.
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