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2001 年度 実績報告書

生体部分肺移植における移植肺の機能と成長に関する実験

研究課題

研究課題/領域番号 12671310
研究機関岡山大学

研究代表者

伊達 洋至  岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (60252962)

研究分担者 佐野 由文  岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (60322228)
青江 基  岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (80260660)
清水 信義  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90108150)
永廣 格  岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (00311803)
キーワード生体部分肺移植 / ドナー / レシピエント / 肺動脈圧 / 動脈血酸素分圧
研究概要

両側生体部分肺移植においては、患者が小児であることが多く、両親から肺が提供される場合、移植肺が大きすぎる場合がある。そこで、平成13年度は、移植肺の大きさの上限を決定する際にドナーとレシピエントの体格差の中で、何が最も重要な指標となるかを検討した。雑種正犬28頭を使用し、14回の両側生体部分肺移植を行った。ドナーはレシピエントよりも大きな犬を使用し、donor/recipientのlung volumeの比が2.85未満群と2.85以上の群の2群に分類し比較検討した。
その結果、移植直後は両群とも良好な肺機能を示すものの、donor/recipientのlung volumeが2.85以上であった場合、閉胸にともなって、肺血管抵抗も気道内圧も有意(1493±195 dynes.sec.cm^<-5> and 14.4±0.9mmHg versus 2784±140 dynes.sec.cm^<-5> and 23.4±1.2mmHg, p<0.001)に上昇することがわかった。さらに、人工呼吸器をはずして自発呼吸下で検討すると、この群のガス交換能が著明に低下することが示された。Lung volumeと最も良く相関したのは、ドナー/レシピエント胸囲差であり、その比が1.3以上の場合は、いわゆるover crowded phenomenonが生じて、気道内圧、肺動脈圧が上昇することが証明された。
これらの、結果から、胸囲差1.3未満のドナー/レシピエントであると、移植後早期に良好な肺機能が得られることがわかった。これらの結果は平成13年度にわれわれが施行し成功した8例の臨床生体部分肺移植に大いに反映された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takahiro Oto, Hiroshi Date, Koji Ueda, Makio Hayama, Itaru Nagahiro, Motoi Aoe, Akio Andou, Nobuyoshi Shimizu: "Experimental Study of Oversized Grafts in a Canine Living-Donor Lobar Lung Transplantation Model"The Journal of Heart and Lung Transplantation. 20. 1325-1330 (2001)

  • [文献書誌] Takashi Fujita, Hiroshi Date, Kouji Ueda, Itaru Nagahiro, Motoi Aoe, Akio Andou, Nobuyoshi Shimizu: "Experimental Study on Size Matching in a Canine Living-Donor Lobar Lung Transplant Model"The Journal of Thoracic and Cardiovascular Surgery. 123. 104-109 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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