研究課題/領域番号 |
12671320
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
磯田 晋 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 講師 (40254172)
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研究分担者 |
矢野 喜己 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 助手 (00315772)
戸辺 道雄 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 講師 (70244431)
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キーワード | 虚血心筋 / 遺伝子治療 / electroporation |
研究概要 |
虚血心筋に対する治療は薬物、カテーテル治療、冠動脈バイパスがその中心で、transmyocardial revascularization(TMR)も検討されているが、その役割は補助的である。1990年前後より血管新生療法が導入され、FGF、VEGF、HGFなどの血管新生因子とこれらの発現遺伝子をもちいた遺伝子治療の研究が進められている。我々はnaked DNAと植物細胞レベルで遺伝子導入効率向上に成功したelectroporation法に着目し、"平成12年度基盤研究(C)Electroporation法を用いた遺伝子導入による虚血心筋内の血管新生"の補助のもとに研究を推進させた。我々はラットの下肢虚血モデルにおいて、VEGF発現遺伝子のnaked DNAが筋肉内投与で虚血下肢に発現し、血管新生を起こし、下肢血流を改善することを証明し、虚血性心疾患に対する治療法としての確立の基礎を築いた。Electroporation法は筋肉内投与に比べて高い遺伝子導入効率を示し、その有用性が確認された。引き続き犬を用いた動物の虚血心モデルを作成し、遺伝子導入によって心筋収縮能、組織血流量、血管構築形態与える影響を検討した。我々はElectroporation法を用いた遺伝子導入による虚血心筋内の血管新生の臨床応用が可能との結論し、注入するVEGF発現遺伝子のnaked DNAの投与量と遺伝子発現と臨床効果に関する情報を得たが、動物生体内のelectroporationの刺激様式、出力と遺伝子導入効率の関係が課題であった。今回の検討ではElectroporationの刺激様式と出力の至適条件を求め、Electroporation法を用いた遺伝子導入による虚血心筋内の血管新生治療は導入効率を最適化し、心筋に対するelectroporationが完全内視鏡下あるいは経カテーテル的に可能である事を検討した。
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