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2001 年度 実績報告書

肺癌の脳転移における臓器特異性の決定機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12671326
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

吉増 達也  和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (60316099)

研究分担者 坂口 和成  和歌山県立医科大学, 付属研究所, 教授 (60178548)
松浦 成昭  大阪大学, 医学部・保健学科, 教授 (70190402)
キーワード肺癌 / 脳転移 / インテグリン / ラミニン
研究概要

ヒト扁平上皮癌細胞株EBC-1及び,それより樹立された高脳転移株EBC-1/brainを用いて,検討を行った.EBC-1/brainはlaminin上での増殖率が,originalのEBC-1より高いことが判明しており,これが,apoptosisの抑制によるものか,増殖抑制によるものか不明であった.これに対する検討の結果は,下記の如くである.
1.当初,flowcytometryを用いた検討を予定したが,実験系の安定が得られなかったため,代替として細胞培養系での検討を行うこととした.
2.laminin上で継続して培養したEBC-1/brainは,通常培養のEBC-1と同等の増殖能を有していた.
3.laminin上で培養したEBC-1においては,apoptotic cellsの出現が通常より多く確認された.
4.integrin alpha 3あるいは,integrin beta 1を抑制した場合,EBC-1/brainにおいても,EBC-1/originalと同様,apoptotic cellsの出現が確認された.
5.EBC-1/brainにおいてintegrin alpha 3の阻害処理をした後,通常の培養系に戻しても,正常の増殖能を示した.これは,originalのEBC-1においても同様であった.
6.本来,EBC-1の増殖は,接着依存性である.以上より,EBC-1/brainの高脳転移性は,lamininに対する接着能の冗進により,接着依存性にapoptosisが抑制されることに起因するものである可能性が高いと考えられた.
さらに,これまでの本実験系の再現性etcに対し,一部より指摘があったため,本年度の実験予定を一部変更し,新たに他の高脳転移細胞株の樹立を目的とした実験を追加した.現在,2細胞株において検討を行っている.

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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