研究課題/領域番号 |
12671356
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
丸野 元彦 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10263287)
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研究分担者 |
吉峰 俊樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00201046)
大西 丘倫 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (70233210)
森内 秀祐 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90322180)
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キーワード | oncogene / microarray, / CGH, / glioblastoma, |
研究概要 |
全ゲノムのDNAコピー数の変化を検出し、染色体上にマッピングできるCGH法および多数の癌遺伝子の増幅を一度に検出できるgenomic microarray systemを用いてglioblastoma(GB)の遺伝子異常を解析した。手術により摘出したGB37例(初発23例、再発14例)より凍結切片を作成し、DNAを抽出した。蛍光標識したDNAをヒト正常分裂中期染色体に競合的にハイブリダイズさせPowerGene(PSI)を用いて解析した。また、初発例のうち10例では58個の癌遺伝子につきgenomic microarray(AmpliOnc I)、GenoSensor System(Vysis)を用いて増幅の有無を検出した。その結果、CGH法では平均4.5本の染色体に異常を認め、欠失は3.5本、増幅は1.0本であった。特に、1p(35%)、10(54%)、19q(38%)、および22q(49%)での欠失が高頻度に見られた。増幅は7(16%)、8q(11%)が見られた。microarray法では、EGFR(7p12)の増幅が30%の例、PDGFRA(4q12)の増幅が10%の例にみられたが、他の56個の癌遺伝子では増幅が認められなかった。以上より、GBのDNA異常は欠失が主であった。増幅の見られた例はde novo typeのGBと考えられた。また、検討した58個の癌遺伝子のうち、2個だけに以上がみられたことは興味深く、現在、さらなる詳細な検討を行っている。
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