研究課題/領域番号 |
12671381
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大平 貴之 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (40146618)
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研究分担者 |
平賀 健司 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70317155)
新美 牧 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00296609)
金子 庸生 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40276267)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | Magnetoencephalography / Functional Mapping / Verbal Generation / SHIRITORI paradigm / Root mean square |
研究概要 |
今回言語想起に関わる神経機構の解明への試みとして、しりとり課題施行時の脳磁(magnetoencephalography、以下MEG)測定を行なった.健常被験者右利き4名(男2、女2)において、外部から言語や形態としての刺激属性を持たないクリック音刺激・閃光刺激を与え(入力刺激)、それを合図にしりとり形式で語想起を行ない、課題施行時のMEGを測定した.得られたMEGデータは入力刺激をトリガーとするオフライン加算平均処理を施し、語想起を行なわず入力刺激のみの場合をコントロールとして同様の処理を行なって、それら各々の加算平均波形及びroot mean square(以下RMS)をOmsから1000msまで比較検討した.以上のRMS波形を200-300msまでの早期成分とそれ以降の晩期成分とに分けた場合、早期成分では課題施行時とコントロール(入力刺激に対する誘発脳磁波形のRMSととらえられる)との明らかな相違は認められなかった.しかし晩期成分では課題施行時に幾つかの潜時帯においてRMS増大を認め(視覚入力刺激で380-930ms、聴覚入力刺激で300-820ms)、その潜時帯で加算平均波形のダイポール推定を行なうと、入力刺激様式に関わらず共通の幾つかの大脳皮質領域に信号源が推定された.これらの領域間でのtime courseに明らかな規則性を見出す事は出来なかったが、これらの領域の幾つかはPETやfMRIで同様の言語賦活課題を用いた検討で得られた反応部位に合致していると考えられ、今回の課題施行時のMEG測定によって言語関連領域の経時的神経過程に対する情報が得られる可能性が示唆された.
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