研究課題/領域番号 |
12671384
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 東京慈恵会医科大学 (2001-2002) 東海大学 (2000) |
研究代表者 |
大井 静雄 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30194062)
|
研究分担者 |
阿部 俊昭 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30112808)
海渡 信義 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (30224330)
常喜 達裕 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (30226378)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
キーワード | ventriculostomy / 水頭症治療 / neuroendoscopic surgery / experimental neuroendoscopic surgery / Cardiac-gated Cine-MRI / 髄液循環動態 / 頭蓋内圧動態 / 頭蓋内局所微細圧動態分析 |
研究概要 |
申請者らは、これまでに新たなflexible steerable/fiberoptic neuroendoscopeの開発・改良を試み、これによる多くの頭蓋内病巣の形態評価・組織採取・水頭症治療等の可能性を検討してきた。また申請者らは、世界的にも新たな試みとして、大動物(piglet)に水頭症を誘発させ、experimental neuroendoscopic surgeryを発展させてきた。頭蓋内の脳室/髄液循環路を主体とした形態変化の描出は、より精密なsteerable endoscopeによるリアルタイムの多角度からの分析によって極めて良好になされるようになった。さらに、内視鏡応用機器の改良と頭蓋内操作技術の進歩により、その適応疾患/病態も拡大した。 本研究は、名水頭症病態の各型においてこれらの術前予測を目的に髄液循環動態を評価するものであり、神経内視鏡手術の適応から、その術後に予測される髄液循環動態の変化、改善を分析するものである。 方法としては、neuroendoscope対応のマイクロICPセンサーを実用化し、脳室内局所造影剤注入直視下分析及び経時的画像解析によって、これまでに成しえなかった水頭症病態においての頭蓋内局所圧動態及び髄液流動動態を、局所髄液循環路の中で捉え、脳室開放術の適応と術式の倹討から、短絡管設置の回避をゴールとした水頭症治療の可能性を評価、検討した。 今後、臨床症例の集積と共にこの特殊病態が解明されて行くものと考えられるが、さらに具体的な重要な臨床上の問題点には神経内視鏡手術後の髄液循環動態の変化と短絡管非依存牲停止性水頭症への移行の達成度の術前予測があげられ、これらの知見をふまえ今後の研究課題として取り組むべきであることが強調された。 昨年度は、本研究において、多彩な水頭症病態の中で、果たしてどの症例に神経内視鏡手術の適応があるのか、根底にある病態はどのような変化をもって治療しえるのか、などの問題を主眼に特に、幼若脳こおいては髄液主循環路の髄液循環は未発達であり適応には限りがあることを結果として示した。術前に評価する手段として術前に神経内視鏡手術による第3脳室開放術の治療効果としての脳底槽・クモ膜下腔の髄液循環機能を評価することを目的に、Cardiac-gated Cine-MRI,3D-CT cisternographyの画像診断と局所頭蓋圧動態分析の手法を用いて脳室と脳底槽の髄液循環動態を相対的に評価し、一応の研究成果を得た。
|