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2001 年度 実績報告書

成長因子を用いた関節軟骨修復に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12671410
研究機関京都大学

研究代表者

中村 孝志  京都大学, 医学研究科, 教授 (10201675)

研究分担者 田畑 泰彦  京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50211371)
中川 泰彰  京都大学, 医学研究科, 講師 (90293860)
キーワード軟骨修復 / 成長因子 / ヒアルロン酸スポンジ
研究概要

関節軟骨欠損の修復について、家兎の膝関節をモデルとしてヒアルロン酸スポンジをcarierとし、bFGFを局所に徐放したもので関節軟骨の修復を観察した。
まず家兎の大腿骨顆間部に直径4mm径の骨軟骨欠損を作成し、これに対してbFGF1μgを含浸したヒアルロン酸スポンジを充填した。ヒアルロン酸スポンジはラットの皮下で1週間で溶解するものを用いた。bFGFはゼラチンの粒子を作成し、これにbFGFを吸着させ、ゼラチンの生体内での分解によってbFGFを約2週間局所に徐放させた。対照としては直径4mm径の骨軟骨欠損のみのコントロール群」、直径4mm径の骨軟骨欠損にヒアルロン酸スポンジを充填したヒアルロン酸スポンジ群を用いた。術後4週、12週、25週、50週にて経時的に屠殺し、肉眼的、組織学的検討を行った。肉眼的には4週、12週では骨軟骨欠損は組織で十分には充填されていなかった。25週、50週ではbFGF使用群では組織が十分充填されていた。組織学的観察では4週、12週ではヒアルロン酸スポンジの溶解性が早く、組織の骨軟骨欠損部への充填が不十分であり、それぞれの群で明確な差異は認められなかったが、25週、50週においてヒアルロン酸スポンジ+bFGF使用群では抗type2 collagen抗体陽性の軟骨様組織で修復されており、軟骨の再生が促進される傾向がみられた。一方ヒアルロン酸スポンジ使用群とコントロール群では骨軟骨欠損部の組織の充填がヒアルロン酸スポンジ群で優れていた。術後4週、12週での軟骨再生が不十分であると考えており、今後さらにヒアルロン酸スポンジの溶解性を調節して適当な生体内での溶解性を検討する。また他の成長因子の除放を行って関節軟骨の再生を観察する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Nakagawa et al.: "Osteochondral grafting and arthroplasty in end-stage osteochondritis dissecans of the capitellum : A case report and review of the literature"American J Sports Medicine. (in press).

  • [文献書誌] Yasuhiko Tabata: "The importance of drug delivery system in tissue engineering"Pharmaceutical Science & Technology Today. 3(3). 80-89 (2000)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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