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2000 年度 実績報告書

メカニカルストレスが骨・軟骨細胞の遺伝子発現に及ぼす影響Distraction osteogenesisの分子メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 12671413
研究機関徳島大学

研究代表者

安井 夏生  徳島大学, 医学部, 教授 (00157984)

研究分担者 中瀬 尚長  大阪大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00283755)
高田 信二郎  徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (20284292)
キーワードメカニカルストレス / distraction oateogenesis / 骨形成 / 軟骨細胞
研究概要

我々は牽引メカニカルストレスが骨形成に及ぼす影響を観察するため、ラット大腿骨を用いた延長実験を行ってきた。その結果、延長仮骨ではBMP-2,-4遺伝子の発現が著明に亢進していることがわかり(JBMR1999)、牽引刺激はBMP-2,-4を介して骨芽細胞の遺伝子発現を調節しているのではないかと考えた。今年度はBMPの下流にあり骨芽細胞のmaster geneとして注目されているCBFA1の遺伝子発現を調べた。
CBFA1は骨芽細胞に必須の転写因子であり、その遺伝子変異により鎖骨頭蓋異形成症が発生する(Gene2000)。CBFA1遺伝子のノックアウトマウスは骨芽細胞の分化が障害され骨格の形成が著しく障害されるため致死性となる。最近BMPのシグナル伝達物質であるSMADとCBFA1が結合することにより骨芽細胞での転写活性が促進されることがわかった(PNAS2000)。ラット大腿骨の延長実験ではin situ hybridyzationを用いて延長仮骨における骨形成細胞のCBFA1遺伝子の発現を観察した。
ラット大腿骨を骨切りし術後7日目より1日1mmづつ延長を開始すると骨切り部には仮骨が形成され、延長初期には活発な内軟骨性骨化が、延長後期には旺盛な膜性骨化がみられる。CBFA1遺伝子は骨切り後4日目の類軟骨組織に発言が観察された。延長が開始されると幼若な軟骨細胞に発現が見られたが、肥大軟骨細胞には発現は見られなかった。延長が進むにつれ直接骨化が増えるがこのときの骨芽細胞にも強い発現が見られた。つまりCBFA1遺伝子の発現部位と発現時期はBMP-2,-4のそれと良く一致していた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yasui N, et al.: "A technique of percutaneous multidrilling osteotomy for limb lengthening and deformity correction."J Orthop Science. 5. 104-107 (2000)

  • [文献書誌] Yasui N, et al.: "Humeral lengthening and deformity correction."Orthopaede. 29. 58-62 (2000)

  • [文献書誌] Zhang YW,Yasui N, et al.: "PEBP2aA/CBFA1 mutations in Japanese cleidocranial dysplasia patients."Gene. 244. 21-48 (2000)

  • [文献書誌] Zhang YW,Yasui N, et al.: "PEBP2aA/CBFA1 mutation displaying impaired transactivation and Smad interaction in cleisocranial dyasplasia."PNAS. 97. 10549-10554 (2000)

  • [文献書誌] Yasui N, et al.: "Congenital transverse deficiency of the tibia and fibula : a report of two cases."Skeletal Radiol. 29. 243-246 (2000)

  • [文献書誌] Fujita Y,Nakata K,Yasui N, et al.: "Novel mutations of the Cathepsin-K gene in patients with pycnodysostosis and their characterization."J Clin Endoc Metab. 85. 425-431 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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