研究課題/領域番号 |
12671429
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
古賀 公明 鹿児島大学, 医学部, 助手 (20274821)
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研究分担者 |
小宮 節郎 鹿児島大学, 医学部, 教授 (30178371)
松永 俊二 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (90229500)
米 和徳 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (40182844)
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キーワード | 脊椎後縦靱帯骨化症 / コラーゲン11A2 |
研究概要 |
脊椎後縦靭帯骨化症(OPLL)は骨化靭帯による慢性の脊髄圧迫のため、重篤な脊髄障害をきたす難病である。これまでに本症の成因に関して以下の新しい知見を見出すことができた。 (1)OPLL発症には遺伝が関与し発症する患者群が存在すること。 (2)OPLL患者家族を用いた連鎖解析によりOPLL遺伝子は第6染色体短腕上に存在すること。 (3)特にその短腕上の11型コラーゲンA2遺伝子異常がOPLL発症に関与すること。 (4)この11型コラーゲンA2遺伝子異常は男性患者の発症原因に強く関与している可能性があること。 (5)女性患者に強く関与する遺伝子などは別の遺伝子座に存在する可能性があること。 手術時に患者および対照群の脊椎棘間靭帯を採取し、これを処置し靭帯細胞を分離、継代培養している。これらの靭帯培養細胞からmRNAを抽出したあとコラーゲン11A2遺伝子のイントロン6の変異の有無がcDNA合成時のスプライシングパターンにどのような影響を与えるのかを調べた。培養細胞実験では遺伝子異常がある場合は第6エキソンが脱落するExon trappingが生じ更に詳しくこの遺伝子領域の遺伝子配列をシークエンサーにて調べた結果イントロン6だけでなく、エキソン6にも遺伝子異常が見出された。この結果は、すでに国際的な骨代謝関連雑誌に採用され近く全世界に報告される。 また患者30名、患者家族5家系および対照群20名の脊椎連続レントゲン撮影、採血およびDNA抽出を行った。
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