研究概要 |
本年度の研究は,まず臍帯血由来細胞の関節軟骨および靭帯の組織修復への関与を明らかにするための準備段階として,骨髄由来間葉系幹細胞の培養技術の確立と移植モデルの確立を行い以下のような実験を行った.骨髄由来間葉系幹細胞を関節骨軟骨欠損の修復に適用することを目的に以下の実験を行った。雌トランスジェニックラット(Fischer344系Big BlueRat,Stratagene社)の大腿骨および脛骨から採取した骨髄細胞を培養し、間葉系幹細胞を含むとされる接着性細胞を回収した後、Hanging Drop法を用いて細胞塊を作成した。この細胞塊をFischer344ラット大腿骨内顆に作成した直径2mmの骨軟骨欠損部に移植し、フィブリン糊をもちいて固定した。正常環境にて飼育後、移植を行った大腿骨を経時的に摘出し、組織学的手法を用いて修復過程を解析した。また,移植細胞を識別するためにトランスジェニックラットに組み込まれた構造遺伝子をin situ hybridaization法を用いて識別した.その結果、間葉系幹細胞移植群において、対照群に対して有意な欠損部の修復経過を観察した。 またこの内容は,第106回日本解剖学会総会・全国学術集会 高知 4/2-4で以下のタイトルで発表する予定になっている.Repairment of osteochondral defect with cultured mesenchymal stem cells
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