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2000 年度 実績報告書

成長ホルモンおよび甲状腺ホルモンの骨軟骨における成長因子に及ぼす影響の検討

研究課題

研究課題/領域番号 12671436
研究機関北里大学

研究代表者

泉 敏弘  北里大学, 医学部, 助教授 (90253426)

研究分担者 内野 正隆  北里大学, 医学部, 助手 (90255323)
峰原 宏昌  北里大学, 医学部, 助手 (70327352)
キーワード骨端軟骨 / 甲状腺ホルモン / 成長ホルモン / 成長因子
研究概要

骨端軟骨における成長ホルモンおよび甲状腺ホルモンの作用を、ラット大腿骨の器官培養系を用いて検討した。
生後2日のラットより大腿骨を採取し、周囲軟部組織を除去した後、器官培養を行った。この培養系に成長ホルモン(GH,1μg/ml)あるいは甲状腺ホルモン(Thyroxine(T4),100ng/ml)を投与した。培養3週間後に、大腿骨骨端軟骨を採取し、グアニジンを用いてtotal RNAを抽出し、得られたtotal RNAより、II型コラーゲン、線維芽細胞増殖因子(bFGF)、インシュリン様成長因子(IGF-I)、あるいはトランスフォーミング増殖因子(TGF-β)に対するprimer DNA(cDNA)プローブを用いてそれぞれの遺伝子の発現をRT-PCR(Reverse Transcription-Polymerase Chain Reaction)法により観察した。
その結果、II型コラーゲン発現は対照群に比べ、GH投与群では増強、T4投与群では減少、GH+T4投与群では減少していた。TGF-β発現は、対照群ではRT-PCR産物の電気泳動にて2bandを認めたが、GH投与群では2bandを認め、T4投与群およびGH+T4投与群では1bandを認めるのみであった。bFGF発現は対照群においてサイズの小さいbandを認めたが、GH投与群およびT4投与群では同じサイズの小さいbandを認めたのに対し、GH+T4投与群ではサイズの大きいbandを認めた。IGF-Iに関しては、対照群では大中小3サイズのbandを認めたが、GH投与群およびGH+T4投与群ではサイズ大のbandを強く認め、T4投与群ではサイズ中のbandを強く認めた。
このことから、成長ホルモンあるいは甲状腺ホルモンにより、骨端軟骨における各成長因子の発現は異なっており、また、骨端軟骨のII型コラーゲンの発現とTGF-β、IGF-Iは同様に変化し、成長ホルモンはII型コラーゲンの発現に+の方向に働き、甲状腺ホルモンは-の方向に働いていると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Izumi,Toshihiro, et al.: "Chondrocyte transplantation for osteochondral defects with the use of suspension culture."Cell and Tissue Banking. 1・3. 207-212 (2000)

  • [文献書誌] Uchino,Masataka, et al.: "Growth factor expression in the osteophytes of the human femoral head in osteoarthritis."Clinical Orthopaedics and Related Research. 377. 119-125 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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