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2000 年度 実績報告書

脳機能画像を用いた痛覚認知機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12671464
研究機関大阪大学

研究代表者

柴田 政彦  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50216016)

研究分担者 吉矢 生人  大阪大学, 医学部・附属病院, 教授 (80028505)
真下 節  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60157188)
清水 唯男  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40303961)
宮内 哲  郵政省通信総合研究所, 関西先端研究センター, 室長
キーワードallodynia / complex regional pain syndrome / fMRI / neuro imaging
研究概要

Complex regional pain syndrome(CRPS)type Iは神経損傷を伴わない外傷後に浮腫,皮膚温や発汗の異常,疼痛を生ずる症候群であるが,その原因の一つとしてギプスなどで固定して運動が妨げられていることがあげられる。CRPSとまではいかなくてもギプス固定後には上記の症状は程度の差はあれ認められることが多い。今回,下肢の骨折に対して4週間ギプス固定をしギプス抜去直後にallodyniaが認められた症例に対し,fMRIを用いてallodyniaの画像化に成功した。足背をタオルを用いて30秒間brushingし,30秒間休むというタスクを3回繰り返し,その差分を画像化した。統計解析にはSPMを用いた。健常側足背のbrushingでは反対側のS1のみが活性化されたのに対して,allodyniaを生じた患側足背のbrushingでは反対側のS1のみならず両側のS2,insular cortex,小脳など脳の広範囲にわたり活性化された。ギプス抜去後2ヵ月後,allodyniaが消失した時にもう一度測定したところ,前回患側のみでみられた広範囲な活動は消失し,反対側のS1のみの活性化が認められた。以上よりギプス固定後に生じたallodyniaをfMRIを用いて画像化することに成功した。従来,患者本人の訴えでしか共有することのできなかったallodyniaという症状が,fMRIを用いて客観的に示すことができた意義は大きいと考える。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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