研究概要 |
【進行状況】 1、緑膿菌肺炎モデルの検証 緑膿菌肺炎の際の肺傷害の程度や全身への影響(敗血症や多臓器不全)について詳細な検討を行った。(倉橋清泰他、緑膿菌肺炎に対するprotective ventilation の効果。日本集中治療医学会第29回大会・2002,2,28-3-2。岡山)(K.Kurahashi, et al. Beneficial effect of protective ventilation on Pseudomonas aeruginosa pneumonia.98^<th> International Conference 2002,American Thoracic Society.Atlanta) 2、ExoU抗体の作成 exoU遺伝子の既知の核酸配列からprimerを作成し、exoU遺伝子を持つ緑膿菌株(PA103)を鋳型として、exoUのゲノムDNAの全長を得た。これを発現ベクター(pET-14b)の大腸菌プロモーターの下流に組み込み発現ベクターを得た。(千葉大学、病態制御治療学講座との共同研究) 3、アデノウイルスベクターの作成 アデノウイルスベクター作成キット(#6150,Takara)を用いてコスミドベクターにインサート(IL-10の遺伝子/抗ExoU抗体の遺伝子)を挿入するための予備的実験を継続中。(東京大学医化学研究所、遺伝子解析施設) 【今後の研究の展開】 1、ウイルスベクターとしては、IL-10の遺伝子のベクターを作成し、これを用いてIn vitro次いでIn vivoで遺伝子導入効率の上昇や導入後の発現期間の延長がみられることを確認する。 2、抗ExoU抗体の遺伝子を得た後、同様に抗ExoU抗体の遺伝子のベクターを作成し、緑膿菌感染モデル(in vitro 及びin vivo)において遺伝子導入した際に、細胞傷害性が軽減したり生存率が増加することを確認する。
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