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2000 年度 実績報告書

頸椎損傷患者における急性期の呼吸・循環機能評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12671509
研究機関愛知医科大学

研究代表者

野口 宏  愛知医科大学, 医学部, 教授 (20065569)

研究分担者 堀場 清  愛知医科大学, 医学部, 助教授 (40229240)
小松 徹  愛知医科大学, 医学部, 教授 (80109777)
キーワード頸椎損傷 / 心拍変動 / 外傷
研究概要

脊椎損傷患者の自律神経障害の重症度を評価する目的で,心拍変動・呼吸リズムのパターン分析用データのサンプリングと解析法の検討を行った.心拍変動は,Chiram(SuwaTrastCo.,Ltd)を用い,周波数解析を行い,Low Frequency(LH,0.04-0.15Hz),High Frequency(HF,0.15-0.4Hz)領域と,LF/HF比を求めた.
脊椎損傷により,四肢麻痺,呼吸障害をきたし集中治療室に入室した3症例で,ステロイド大量投与開始から,集中治療室退室時までの心拍変動・呼吸変動を測定した.HF power spectralは、麻痺の改善がない症例では,睡眠中,覚醒中,および24時間値でpowerが低下した.麻痺が改善した症例では,睡眠中,覚醒中,いずれの時期もpowerの増加が認められた.LF power spectralは,麻痺の改善がない症例,麻痺が改善した症例間に,一定の傾向はなく,睡眠中,覚醒中いずれの時期でもLF power spectralに差がなかった.
心拍のゆらぎは,麻痺の改善がない症例では,ノコギリ状の特異なパターン(ramp wave)を示した.麻痺が改善した症例は,心拍のゆらぎは平坦化した.
呼吸変動は,Chiramによる周波数解析で解析できなかった.MemCalc(SuwaTrastCo.,Ltd)による周波数解析で,LF領域,HF領域,LF/HF比の比較を行ったが,脊椎損傷患者の麻痺の改善、麻痺の非改善症例の間に,睡眠中,覚醒中一定の傾向は認められなかった(未発表).
Chiramによる心拍変動解析、心拍のゆらぎは,脊損患者の麻痺の改善程度に関する指標となる可能性が示唆された.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 小松徹,木村智政,堀場清: "心拍変動の基礎と麻酔科領域での臨床応用"臨床麻酔. 24. 1771-1786 (2000)

  • [文献書誌] 小松徹,木村智政,堀場清: "心拍変動"集中治療. 12. 113-123 (2000)

  • [文献書誌] 小松徹,堀場清,木村智政: "自律神経モニタリング(心拍変動)"医薬の門. 41. 70-79 (2001)

  • [文献書誌] Kawase M,Komatsu T,Nishiwaki K, et al.: "Heart rate variability during massive hemorrhage and progressive hemorrhagic shock in dogs."Can J Anaesth.. 47. 807-14 (2000)

  • [文献書誌] 小松徹 他: "腹部大血管手術後の心拍変動1/f slope日内変動"日本集中治療医学会雑誌. 8. 242 (2001)

  • [文献書誌] 川瀬正樹,小松徹 他: "心臓・胸部大血管手術患者における執刀刺激が血圧変動に及ぼす影響"日本臨床麻酔学会誌. 20. S374 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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