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2001 年度 実績報告書

経頭蓋磁気刺激法が神経因性疼痛モデルラットの痛覚過敏に及ぼす効果

研究課題

研究課題/領域番号 12671513
研究機関久留米大学

研究代表者

杉山 和英  久留米大学, 医学部, 講師 (80140721)

研究分担者 伊藤 貴彦  久留米大学, 医学部, 助手 (20309842)
宮川 良圭  久留米大学, 医学部, 助手 (20312150)
原田 秀樹  久留米大学, 医学部, 助手 (30198923)
松田 鶴夫  久留米工業大学, 工学部, 助教授 (60258598)
キーワード経頭蓋磁気刺激 / 神経因性疼痛 / 長期増強(LTP) / NMDA 受容体
研究概要

1)経頭蓋磁気刺激(TMS)が坐骨神経を結紮して神経因性疼痛を誘起したラットの疼痛行動に与える影響について、足底熱刺激に対する逃避潜時とVon Frey式圧刺激により肢を挙上する閾値を調べて検討した。
TMS(20 Gauss,25 HZ,20分間)を1日1回、4日間連続で与えたTMS群6匹中の2匹において、TMS刺激を行わなかった対照群(8匹)に比べ、患肢の逃避潜時の延長と圧刺激閾値の増加、他の1匹で圧刺激閾値のみの増加を認めたが、6匹の平均値は対照群と比較し有意差は認めなかった。逃避潜時、圧刺激閾値とも測定毎のばらつきが大きいことが評価を困難にしている原因として挙げられ、現在測定の評価法を改良中である。
2)中枢神経のNMDA受容体は痛覚過敏の発現機序に深く関与しているとされる。NMDA受容体はラット海馬CA1神経細胞に誘起される興奮性シナプス性電位(EPSP)の長期増強(LTP)にも関わっていることから、TMSがLTPを抑制するか調べた。TMS20分間刺激を与えて2日後に脳スライス標本を作製し、細胞外記録によりEPSPの傾きを測定した。TMS群4匹、15脳切片標本でのLTPの平均は138±47%で、対照群4匹、13脳切片標本でのLTPの平均値206±73%に比べ有意に減少していた。TMSがLTPを抑制した結果から、TMSはNMDA受容体応答を抑制する可能性が示唆される。
TMSがNMDA受容体を介するイオン電流も抑制するかさらに研究を進めている。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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