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2000 年度 実績報告書

下部尿路症候における脊髄内の神経可塑性変化について

研究課題

研究課題/領域番号 12671519
研究機関山形大学

研究代表者

石郷岡 学  山形大学, 医学部, 助手 (20202989)

研究分担者 中田 瑛浩  山形大学, 医学部, 教授 (50009495)
三浦 道治  山形大学, 医学部, 助手 (90323170)
キーワード下部尿路症候 / 神経可塑性変化 / 脊髄 / c-fos / サブスタンスP
研究概要

現在までの検討で以下の点が明らかとなった。
1.前立腺・膀胱・外尿道括約筋の急性化学的刺激(侵害刺激)により、脊髄内で誘発されるC-Fosの分布は、何れの臓器においてもほぼ同様であった。したがって、侵害刺激時にこれら臓器から入力される侵害情報は、その神経路に重複を認める可能性があること。
2.同様に、前立腺・膀胱の化学的侵害刺激時においては、neurogenic plasma extravasationの皮膚分節における分布がほとんど同様であった。従って1.と同じくこれら臓器からの侵害性求心路には重複を認める可能性が高いこと。以上より、骨盤内のいずれかの臓器からの侵害刺激が、neurogenic inflammationを介して、他の臓器の機能に対しても影響をおよぼす可能性があること。
3.慢性的な下部尿路刺激(cyclophosphamide cystitis)後においては、脊髄内でsubstance PおよびNK1 レセプターの免疫染色における染色性が増強した。したがって下部尿路の慢性刺激により、脊髄内ニューロンの侵害刺激に対する反応性に機能的昂進が生じ得ること。これが下部尿路症候の原因となり得ると考えられる。
4.慢性的下部尿路刺激によっても脊髄内のnNOS陽性ニューロンの染色性や数には変化を認めなかった。このことは、慢性的下部尿路刺激症状の維持に対して、NOS系は大きな意義を持たない可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ishigooka M. et al.: "Similarity of distributions of spinal c-fos and plasma extravasation after a cute chemical irritation of the bladder and prostate"Journal of Urology. 164(5). 1751-1756 (2000)

  • [文献書誌] Zermann OH. el al.: "Central nuvous system neurons labelled following the injection of pseudorabies virus into the rat prostate gland."Prostate. 44(3). 240-247 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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