研究概要 |
本研究の目的は、androgen independentなPSA産生のメカニズムを解明することであり、そのために、まず、PSA promoterの解析を行い、PSA産生に関わるcis-factor、trans-factorの同定を試みた。 最初にPSA promoterのcloningを行った。転写開始部位より-5322bpのPSA promoter領域をcloning、次に、-761,-134,-100および-45bpのpromoter領域を含むdeletion mutantを作製した。それらを前立腺癌細胞株LNCaP,PC-3,DU145にtransfectionし、luciferase assayにてpromoter活性を測定することで、androgen非存在下でのpromoter活性に関与する転写因子結部位の同定をすすめているところである。我々の仮説としては、PSAのpromoterは、TATA-box近傍に2つのSp1 binding sitesと1つのAP2 binding siteをもつので、PDGF-Bなどのgrowth factorにより活性化されたMAP kinase経路を介する、Sp1またはAP2の結合能の変化が、PSAのtranscriptionに影響を及ぼすものと考えている。
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