研究分担者 |
梶谷 文彦 岡山大学, 医学部, 教授 (70029114)
小笠原 康夫 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10152365)
山本 徳則 川崎医科大学, 医学部, 講師 (20182636)
布施 政好 日本光電工業(株), R&Dセンター, 課長(研究職)
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研究概要 |
ヒト腎微小循環の可視化を目的とし,今年度はヒトに近い大きさの動物として麻酔犬を対象として基礎実験を行なった。腎臓の機能で最も重要である尿細管-糸球体フィードバック機構を高NaClを直接注入し,輸入細動脈が収縮することを生体で初めて可視化した。この反応が尿細管-糸球体フィードバック機構で生じていることをフロセマイド投薬により輸入細動脈収縮がブロックされることより確認した。また高血圧,動脈硬化に密接に関係するアンギオテンシンII(AII)の輸入,輸出細動脈の反応を可視化により明らかにした。AII10,30ng/kg/min持続静脈注入すると濃度依存的に輸入ばかりではなく輸出細動脈も同様収縮が生じた(Yamamoto T;Tanaka H et al.In Vivo Visualization of TGF and Angiotensin II Induced Renal Vasoconstriction.Kidney International.2001;in press)。言い換えると,これらの結果より今回観察に用いるペンシルプローブ型CCD生体顕微鏡システムは尿細管-糸球体フィードバック機構そしてアンギオテンシンIIの輸入・輸出細動脈の血管反応を有する糸球体を観察可能であるすなわち機能的糸球体観察システムであることを明らかにした。このシステムを用いてほぼ同様な大きさのヒトの腎臓を対象に観察を行う予定である
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