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2000 年度 実績報告書

臍帯血由来培養破骨細胞に及ぼすエストロゲンの直接作用について

研究課題

研究課題/領域番号 12671573
研究機関北海道大学

研究代表者

古田 伊都子  北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70238682)

研究分担者 藤本 征一郎  北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60001898)
キーワード破骨細胞 / 臍帯血 / エストロゲン
研究概要

平成12年度は,臍帯血幹細胞から効率的に破骨細胞を分化・誘導する培養条件の検討を行った.また,現在汎用されている骨吸収活性の測定法に替わる簡便な測定法の確立を試みた.
1)臍帯血幹細胞から効率的に破骨細胞を分化・誘導する培養条件の検討
臍帯血より分離したリンパ球を,10%牛胎児血清,20%馬血清,2%BSA添加培養液に様々な生理活性物質(M-CSF,IL-4,活性型Vitamin D;VD,ODF;破骨細胞分化因子)を添加培養し,効率的に破骨細胞が分化・誘導される条件を検討した.形態学的手法による判定(多核で細胞質内の酒石酸抵抗性酸性phosphatase活性陽性細胞の出現頻度を調べる)で分化・誘導が高率だったのは,10%牛胎児血清添加培養液.VD+M-CSF,IL-4+M-CSF,ODF+M-CSF,20%馬血清添加培養液.IL-4+M-CSF,VD+M-CSF,2%BSA添加培養液.VD+M-CSF,IL-4+M-CSFの組み合わせであった.生化学的手法による判定(calcitonin添加時に産生されるcAMPを測定して,細胞表面のcalcitonin receptor発現の量を調べる)で分化・誘導が高率だったのは,10%牛胎児血清添加培養液.VD+M-CSF,IL-4+M-CSF,20%馬血清添加培養液.IL-4+M-CSF,VD+M-CSF,2%BSA添加培養液.IL-4+M-CSFの組み合わせであった.
2)簡便な骨吸収活性測定法の確立の検討
骨吸収活性の指標として,誘導された破骨細胞に牛骨パウダーを添加培養し,培養液中に産生される骨基質たんぱく代謝物(deoxypiridinoline,I型collagen telopeptide)濃度をELISAにて測定したが,いずれも検出感度以下であった.顕微鏡下では,破骨細胞が骨パウダーに付着しているのが観察されることから,誘導された破骨細胞は骨吸収活性を有しているもののELISAに用いた抗体(抗ヒト特異的)が,牛の骨基質たんぱく代謝物を認識できなかったため測定できなかったと考えられた.来年度は,新しく発売された骨吸収活性測定用培養チャンバーを使って骨吸収活性測定法の確立を行う予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小林範子: "エストロゲンレセプター遺伝子多型がホルモン補充療法の骨密度に対する治療効果に与える影響について."Osteoporosis Japan. 8(1). 77-79 (2000)

  • [文献書誌] 白銀透: "骨粗鬆症治療におけるビタミンKとエストロゲン併用療法の検討."Osteoporosis Japan. 8(1). 94-96 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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