研究概要 |
1.妊娠初期のマウス子宮内膜上皮細胞・間質細胞へのplasmid DNA導入のための基礎条件の設定 cytomegarovirus promotorの下流域にgalactosidaseをreporter geneとして持つpcDNA3を指摘条件設定に用いた。また、controlとしてreporter geneを除いたplasmidを用いる。Liposome担体としてはlipofectoAMINEあるいはDOTAP,F127 pluronic gel混合物を用いる。種々の濃度(1〜30μg/μl)のplasmid DNAを含むLiposomeを、妊娠第0.5日目〜妊娠2.5日目のICR系雌マウスの子宮腔内・内膜内(間膜側あるいは非間膜側)に注入する。その際、一側の子宮角にはreporter geneを持つplasmidを含むLiposomeを、反対側の子宮角にはreporter geneを持たないplasmidを含むLiposomeを注入した。子宮内腔への投与は、子宮内膜上皮細胞への取り込みを期待したものであり、また子宮内膜内への注入は間質細胞への取り込みを期待したものである。Plasmid DNAが細胞内に導入されるとgalactosidaseが発現するので、その活性をX-galを発色器質として組織学的に検出することができる。妊娠第2.5日目に腔内投与をした際、子宮腺管上皮細胞への取り込みが確認された。肝臓には取り込みは確認されなかった。間質細胞への投与を期待した内膜への投与に関しては安定した結果が未だ得られていない。今後、さらなる条件設定が必要である。
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