研究課題/領域番号 |
12671609
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中野 仁雄 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40038766)
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研究分担者 |
永田 秀昭 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (70253408)
佐藤 昌司 九州大学, 医学部・附属病院, 講師 (00225947)
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キーワード | ドプラ超音波法 / 胎児心機能 / ヒト胎児 / 等容性収縮期 / 胎児収縮時相 |
研究概要 |
胎児ドプラ心弁信号計測法の精度検定および胎児における非侵襲的な等容性収縮期測定システムの開発 妊娠24週から37週のヒト正常胎児よりドプラ胎児心拍検出装置を用いてドプラ心臓信号を採取。アナログ処理バンドパスフィルターを用いて周波数変位解析を行い、僧帽弁閉鎖および大動脈弁開放に相当する信号の検出に最適なフィルター設定を決定した。本フィルター設定は個体差、妊娠週数によらずノイズ除去可能であり、本フィルター設定を用いることによって妊娠24週から37週の正常胎児全例において僧帽弁閉鎖および大動脈弁開放のタイミングが正確に検出可能であった。僧帽弁閉鎖から大動脈弁開放までの時間は等容性収縮期と呼ばれ心収縮能を鋭敏に反映する指標として認知されている。本フィルター設定を採用し、胎児における非侵襲的な等容性収縮期測定システム(アナログ式プロトモデル)を開発した。本システムを用いて等容性収縮期の心機能評価の指標としての有用性を分娩中ヒト正常胎児を対象に検討し、その有用性を証明した。(以上、論文発表済み) さらに本アナログ式プロトモデルにデジタル処理技術を導入し、フィルタリングおよび信号表示・測定過程をすべて携帯型コンピュータで処理できる、より精度が高く、尚且つコンパクトな等容性収縮期測定システム(デジタル式汎用モデル)の開発に成功した。新システムでは妊娠20週から40週までのヒト正常胎児40例に対して再度、僧帽弁閉鎖および大動脈弁開放信号の検出に最適なデジタルフィルタリング設定を決定し、デジタル処理によりフィルタリング信号の多重表示が可能になり、両信号の検出制度は格段に向上した。(論文投稿中)
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